「三願転入」は、すべての人の獲信までの道程 (1/4)

親鸞会

「親鸞は、弥陀の三願によって救われた」

ここを以て、愚禿釈(ぐとくしゃく)の鸞(らん)、
論主(ろんじゅ)の解義(げぎ)を仰ぎ、
宗師(しゅうし)の勧化(かんけ)によりて、
久しく万行・諸善の仮門(けもん)を出でて、
永く雙樹林下(そうじゅりんげ)の往生を離れ、
善本・徳本の真門に廻入(えにゅう)して、
偏(ひとえ)に難思往生(なんしおうじょう)の心を発(おこ)しき。
然るに今特に
方便(ほうべん)の真門を出でて、
選択(せんじゃく)の願海(がんかい)に転入し、
速(すみやか)に難思往生の心を離れて、
難思議往生(なんしぎおうじょう)を遂げんと欲す。
果遂(かすい)の誓(ちかい)、良(まこと)に由(ゆえ)有るかな。
(教行信証化土巻)

 浄土真宗親鸞会の親鸞会館で「三願転入のご文」から「親鸞聖人の三願転入の教え」が毎月解説なされ、2年以上続いた。

 三願転入のご文は、親鸞聖人の獲信の告白である。

「親鸞は、弥陀の三願によって救われた」

と明言なさっている。

阿弥陀仏の四十八願の中で、

「あらゆる人を救う」

と誓われた願が三つある。十八、十九、二十願がそれだ。

 十八願は、阿弥陀仏が、

「どんな人をも、必ず、絶対の幸福に救う」

と、本心を誓われたものだから、王本願といわれる。

 だが、うぬぼれ強く、相対の幸福しか知らない私たちを、絶対の幸福にまで導くことは大変で、種々の方便が必要だった。十九、二十願は、弥陀がそのために誓われたのだ。

 真実を知らない人は、方便も知らない。真実の十八願だけでよいのなら、阿弥陀仏が十九・二十の方便願を建立されるはずがない。

 善悪を超えた仏智不思議の世界に出させるのが仏の正意だが、自力の執着は一朝一夕に浄尽できぬ。

 そこで励んだ徳に応じて果報が得られるぞと修善を勧めて、十方衆生を統合し、二十願に導こうとするのが十九の願である。

 十九・二十願で根機を調え、十八願真実へ転入させられる。

 釈尊も浄土三部経(大無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経)にこれを開顕し、親鸞聖人は自ら三願転入して出世の本懐を遂げられている。

 ところが、

「三願転入のご文は、親鸞聖人が自らの獲信までの道程を記されたものであって、我々が他人に説く必要もなければ、話すべきことではない」

というのが、本願寺をはじめ、真宗十派の者たちの言い分である。

 ならば、「道俗時衆共同心、唯可信斯高僧説」と『正信偈』に記し、「皆々信心決定あれかしと朝夕思いはんべり」と生涯念ぜられた親鸞聖人が、我々の獲信に、必要も関係もないことを記述されたことになる。

 それだけではない。三願転入が根基となっている『教行信証』も、我々の獲信とは無関係のお聖教となってしまう。

 親鸞聖人・浄土真宗を全面否定する暴挙であることが分かろう。これでは真宗が衰退するのも当然である。


>> 阿弥陀仏の三願は、無関係に孤立したものではない

   

 

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