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浄土真宗

阿弥陀如来とは 【浄土真宗の教え】阿弥陀如来の本願を知れば 仏教が分かる(2)(動画つき)

「お釈迦様と阿弥陀如来の関係」「阿弥陀如来の本願とは」についてお話しいたします。

浄土真宗の教えシリーズ

前回、阿弥陀如来についてお話ししました。

簡単におさらいもかねて前回の続きをお話ししたいと思います。

動画を視聴したい方は、以下をごらんください。

●浄土真宗を知る要・阿弥陀如来について5分で分かる動画

阿弥陀如来と釈迦の関係

お釈迦様は、地球上ではただ一人の仏様です。
これを「釈迦の前に仏なし、釈迦の後に仏なし」といわれます。
その仏教を説かれたお釈迦様阿弥陀如来の関係について、『御文章』という仏教の書に次のように仰っています。

阿弥陀如来と申すは、三世十方の諸仏の本師本仏(ほんしほんぶつ)なり

『御文章』蓮如上人

大宇宙には地球のようなものが数え切れないほどあることが天文学で知られています。

釈迦は、大宇宙には、数え切れないほどの仏がましますと説いています。その大宇宙にまします仏方を三世十方の諸仏とか十方諸仏と言われているのです。大日如来とか、薬師如来といった仏様がよく知られていますが、それらの仏も、みな十方諸仏のお一人です。

阿弥陀如来が「本師本仏」といわれる意味

次に「本師本仏」とは、何のことでしょう。
本師も本仏も先生という意味ですから、阿弥陀如来は、この大宇宙の仏方の先生だということです。

これはお釈迦様が説かれていることを、親鸞聖人が明らかにされ、蓮如上人もそのまま「本師本仏なり」と、ここで言われているのです。
阿弥陀如来が十方諸仏の先生ということは、大宇宙の仏方はみな阿弥陀仏のお弟子ということでもあります。

諸神の上が菩薩、菩薩の上が諸仏。これらはみな阿弥陀如来のお弟子です。

地球のお釈迦様も、十方諸仏の一人ですから、阿弥陀如来と釈迦如来の関係は、師匠と弟子、阿弥陀如来を先生とするなら、お釈迦様は生徒、ということになります。

お釈迦様だけでなく、大宇宙の全ての仏方が「偉大な仏様だ、尊い仏様だ、我らの先生だ」と讃め称(たた)え、手を合わせて拝んでいるのが、阿弥陀如来という仏様であります。

親鸞聖人は晩年には、阿弥陀如来のことを無上仏と言われています。最高無上の仏さま、無上仏と言わずにおられなかったのでしょう。

阿弥陀如来の本願とは

阿弥陀如来といえば有名なのは阿弥陀如来の本願(ほんがん)です。
阿弥陀如来といえば阿弥陀如来の本願。本願といえば阿弥陀如来、といわれるほどよく知られています。

本願とは、誓願(せいがん)ともいわれます。
最もよく読まれる仏教書『歎異抄』の一番最初にも「弥陀の誓願不思議に助けられまいらせて」とあります。

誓願とは、誓い願われたこと、ということで、お約束のことです。
「誓います」ということは「約束します」と同じ意味で、結婚式の時には「誓いの言葉」が読まれることもあります。
ですから、阿弥陀如来の本願とは本師本仏の阿弥陀如来がなされているお約束、ということです。

弟子の使命は、先生の御心を正確に、一人でも多くの人にお伝えすること以外にありませんから、お釈迦様も45年間、自分の先生である阿弥陀如来の本願以外、教えてゆかれなかったのだと、親鸞聖人は断言されています。

阿弥陀如来の本願一つ教えられたのが仏教

お釈迦様の説かれた教えは、すべてお経に書き残されています。それは7千余巻にのぼる膨大なもので、釈迦の教え一切が記されていますから、一切経といいます。
一切経を5回は読破されたといわれる親鸞聖人は、阿弥陀如来に救われた自らの体験と、深い仏教の学問から、お釈迦様の真意を、もう間違えようのないほどハッキリと私たちに示されました。

その親鸞聖人が生涯かけて書き表された『正信偈(しょうしんげ)』に、こう断言されています。

釈迦如来がこの世に現れて仏教を説かれた目的は、阿弥陀如来の本願唯一つを説くためであった

「如来 世に興出(こうしゅつ)したもう所以(ゆえん)は 唯 弥陀の本願海を説かんがためなり」

『正信偈』親鸞聖人

『正信偈』の原文では漢字14字で

如来所以興出世 唯説弥陀本願海
(にょらいしょいこうしゅっせ ゆいせつみだほんがんかい)

と書かれてあります。

ここでいわれる「如来」は、阿弥陀如来ではなく、釈迦如来、お釈迦さまのことです。

次の「世に興出したまう」とは、「世に」とは「この地球上に」、「興出」とは、「お生まれになられた」、ということですから、「世に興出したまう」とは「地球上にお生まれになられた」、ということです。

所以は」とは、「目的」はということですから、「如来、世に興出したまう所以は」とは、「お釈迦さまが地球上に現れて、仏教を説かれた目的は」ということです。

先にお話ししましたように、お釈迦さまは45年間、7千余巻の一切経を説かれました。
それだけ長い間、多くのお経を説かれたお釈迦様は、色々のことを教えられたと思われるでしょう。

ところが親鸞聖人は、お釈迦様は「唯説」、「唯一つのことを説かれた」と断言されています。

「唯」は、2つも3つもない、「唯一つ」ということです。
ですから「唯説」の二字は、お釈迦さまが説かれたことはたった一つのことであったのだ、という大変な断言なのです。

こんな断言をするには、一切経をあますところなく読んで、正しく理解しなければなりません。
7千冊以上もある一切経を半分読んだとしても、99%拝読したとしても、このような断言はできません。
残りのお経に他の大事なことが説かれているかもしれないからです。
一切経を何度も何度も読み破られての断言なのです。

仏教といっても浄土真宗といっても、阿弥陀如来の本願(あみだにょらいのほんがん)以外にはありません。ですから阿弥陀如来の本願一つ分かれば、仏教の全てが分かったといえますし、一切経を読破したことにもなると、親鸞聖人は仰せなのです。

このように弟子であるお釈迦様が、先生である阿弥陀如来のなされたお約束(本願)一つ、生涯教えてゆかれたのが、仏教であります。
お釈迦様が、阿弥陀如来の本願一つを明らかになされたように、親鸞聖人の90年の生涯も、阿弥陀如来の本願以外には教えられたことはありませんでした。

では、阿弥陀如来は一体、誰と、どのような約束をされているのでしょう。
次回お話ししたいと思います。
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【ポイント】

  1. 「阿弥陀如来」は「釈迦」によって発見され、紹介された仏様。
  2. 「阿弥陀如来」と「釈迦」の関係は、師匠と弟子。「阿弥陀如来」は大宇宙最高の仏様。
  3. 弟子である「釈迦」が、先生である「阿弥陀如来の本願」一つを生涯かけて説かれたのが仏教。

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