『なぜ生きる』に命 救われた

山本綾花 さん

親鸞会 生きる意味

 こんな人生、何の意味がある。
 生きることは、ただただ苦しいだけ。頭にはいつもどんよりとした雲が広がり、ザーッザーッと雨音が聞こえてくる。
 心はガタガタのボロボロ……。

 病弱で、性格がおとなしかったこともあり、子供のころ、イジメの標的にされました。
「悪いことした覚えはないのに、なぜ自分だけがこんな目に」と心で泣いていたのです。

 中学3年間は最悪でした。
 他人をのろい、そんな自分さえものろって生きていました。

 無気力無感動で、食欲は減退、眠りも浅くなり、みるみるやせていくのが自分でも分かりました。

 20代後半から心が弱り始め、30代前半で、うつ状態となり、急激な発作を起こして入院。
 どん底の地獄を見た思いでした。
 他人も自分も信じられなくなり、薬を大量にのみ、リストカットを繰り返しました。

 生きることは恥をさらす。生き続ければ人に嫌われ、厄介者扱いされる。

 恐怖を感じた私は、
「もうダメ。これ以上生きたくない。死ぬことで楽になりたい」
と思うようになったのです。

 わが身を責め、追い詰める日々でした。
 他人に迷惑をかけるばかり。生まれてきたことがすでに間違いだった。

 そんな時です。私が親鸞聖人の教えと出遇ったのは。

知りたかった「生きる理由」

 平成18年12月に「仏教講座」のチラシを見たのです。親鸞聖人のお名前に、「あっ」と心で叫びました。

 何か見つけられるかも。

 ほとんど出歩くこともなかった私でしたが、自ら「仏教講座」を聞きに行こうと思ったのです。

 大勢の人が集まる場所など恐ろしくてたまりませんでしたが、何かに押し出されるように、母を誘って出掛けました。
 その時、聞いたのが因果の道理のお話でした。
 まるで、私に聞かせるための演題のようにさえ思いました。

 仏教がこんな奥の深いものだと思いもせず、気軽に聞きに来たことをすぐさま反省しました。
「因果の道理」は、仏教の根幹なのだと知り、衝撃を受けました。

 まかぬタネは生えない……。私が悪かったんだ。

 お借りした『なぜ生きる』を、その日のうちに最後まで読みました。
 なんだろう、この本は。
 人生には目的がある。このこと一つ果たすために人間に生まれてきたなんて。
 読書好きの私は、今までにない最高の本だと思い、ものすごく感動したのです。

 そして初めて知らされました。どんなに苦しくても自殺してはならないと。
 死ねば楽になれると思い込んでいただけに衝撃は大きく、よい方向への起爆剤となりました。

命の尊厳は ここに

 仏教が私の生きざまを変えてくれました。
 命の尊さを知ったからです。

 私は生きます。
 もう二度と自ら命を絶つような、愚かなことはしません。

 ありがとうございます。ありがとうございます。
 何度言っても足りない、この言葉!

 昨年4月、親鸞学徒とならせていただきました。
 光に向かって一歩でも半歩でも、進ませていただきます。

(プライバシー保護のため、個人名は仮名にしてあります)

 

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