欲に動かされていたら

欲
生まれてから死ぬまで、人間を動かすものは何か、ルソーは次のように言っています。

「十歳にしては菓子に動かされ、
二十歳にしては恋人に、
三十歳にして快楽に、
四十歳にしては野心に、
五十歳にして貪欲に動かされる」

また、イソップ物語には、こんな話があります。
「蔵の中に置いてあった壺が倒れ、蜂蜜が流れ出した。
金色に光る液体が、床の上に広がっていく。
いい香りに誘われて、ハエたちが集まってきた。
“こんなにおいしいごちそうはめったにない…”
蜜の甘さのとりこになって、夢中に食べ始める。
そのうちに、彼らの足が、ねばねばした蜜にはまって、
飛び立てなくなってしまった。
もがけばもがくほど、体が、蜜の中に沈んでいく。
やがて息もできなくなってしまった。
甘い蜜におぼれながら死ぬ時に、ハエたちが言う。
“あぁ、哀れなものだ。こんな短い快楽のために、身を滅ぼすなんて……”

欲望に突き動かされているだけでは、このハエを嗤えないのではないでしょうか。人間が「万物の霊長」といわれるのは、ただ生きるのではなく、「なぜ生きるか」を考える力があるからでしょう。その「人生の目的」を教えられたのが仏法ですから、人間にとって最も大切なことを教えられた仏法に遇えたことに感謝せずにおれません。

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