「老い」を体験してみては?

 ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの元テクノロジー部門担当副社長だったブラン・フェレンが、老いを体感できる「老化スーツ」を開発しました。潜水服のような老化スーツに身を包むと、自分が老いたらどうなるかを、リアルに体験することができます。
 ヘルメットからは常に雑音が聞こえるため、自分の声や外の音が聞こえにくいと、どんな不都合が生じるか、わかります。ゴーグルを通して見える世界は視野がせまく、ぼやけていまう。体が重くなって、関節も思うように動かせなくなり、ちょっとした動作をするだけで、体が硬くなったり、動かなくなることも体感できるのです。
 フェレンが、こんなスーツを作った目的は、若者に「老い」について考えて欲しいからだそうです。25歳までに映画の特殊効果の会社を立ち上げ、アカデミー賞・視覚効果賞の候補にもなったフェレンですが、62歳になり、自分も「老い」のマイナス面を感じるようになったのでしょう。
 特に若い人には、「老いること」など考えたくないという人も、あるかもしれません。しかし、どんな人も「老い」を免れることはできません。
 仏教を説かれたお釈迦様は、浄飯王の太子として生まれ、何不自由のない生活をしていましたが、あるとき老人の姿を見て、「いくら今は若いといっても、やがて老いなければならないではないか。それなのに、老いのこと忘れていて、よいのだろうか」と、真剣に考えられました。
 そして、老いと病と死を超えた本当の幸せこそ、すべての人の求めるべきものだと知られて、29才の二月八日、夜中密かに城を抜け出し、山奥深く入られ、私たちの想像もできない厳しい修行を、6年間されました。そして35才の十2月8日、ついに仏の悟りをえられたのであります。
 35才で最高の仏の悟りを開かれたお釈迦様は、80才2月15日にお亡くなりになるまでの45年間、すべての人が本当の幸せになれる道一つを、説き続けてゆかれました。その釈尊の教えを、今日、仏教と言われます。
「老い」について考えることは、本当の幸福を知るきっかけにもなるでしょう。

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