社会 一覧

アメリカ銃社会の本当の問題

アメリカで銃の乱射事件があると、世界中で報道されますが、アメリカ銃社会には、もっと深刻な問題があります。

銃による自殺です。

最新の確定データのある2012年に、アメリカで銃によって亡くなった人は、3万2千人ですが、そのうち64%が自殺だと言われています。

銃と自殺の関係を分析した結果、銃が身近にあると、自殺率が高くなることがわかりました。そこでハーバード大学は「ミーンズ・マター(手段こそ肝心)」というキャンペーンを展開して、拳銃のような、自殺につながる手段を身の回りから遠ざけよう、と訴えています。

たしかに、銃が手元に無ければ、突発的な自殺を防ぐには効果があるでしょう。薬の大量摂取による実自殺は、未遂に終わることが多く、死に至るのは3%なのに対して、銃による自殺は85%が命を落とします。一瞬の迷いが、取り返しのつかない結果を招きますから、銃を遠ざけることには、一定の効果が期待されます。

しかし、本当に「手段こそ肝心」なのでしょうか。

「なぜ、苦しくとも自殺してはいけないのか?」という、「人生の目的こそ肝心」ではないでしょうか。

この最も肝心な「人生の目的」が抜けたまま、「銃を遠ざけろ」「いや、銃を持つ権利がある」など「手段」を論じていては、銃社会の本当の問題は解決しないでしょう。


大統領が貫いた「笑顔」

 ジミー・カーター元アメリカ大統領(90)は、肝臓がんであることを公表していましたが、さらに記者会見を開き、脳のがんの放射線治療を始めることも明らかにしました。
 カーター氏は、大統領になる前は、連邦政府での経験もなく、無名のまま選挙戦をスタートしました。「信頼できる人間性」により、1977年に当選を果たしましたが、クリーンな改革者として期待されたものの、経験不足が露呈します。不況と高インフレをどうすることもできないまま、79年にイランのアメリカ大使館人質事件が起きると、支持率は歴代最低レベルまで落ち込み、80年の大統領選挙ではロナルド・レーガンに大差で負けました。
 しかしカーター氏は退任後、途上国の人道支援や、北朝鮮やキューバとの外交を積極的に行い、2002年にはノーベル平和賞を受賞、「史上最高の元大統領」と称賛されました。カーター氏が貫いたのは、そのような「人道主義」だけでなく、「笑顔」でした。その笑顔が、人間性の素晴らしさの証明となり、世界平和に大きく貢献したのでしょう。
 世界平和のカギは、笑顔にあるのかも知れません。


川の氾濫に対策はあるか

 9月9日夜から10日にかけて、台風18号の通過にともない、北関東を中心に記録的な大雨が降りました。なかでも茨城県の鬼怒川の堤防が決壊し、死者、行方不明者が出るなど、大きな被害が生じています。
 日本にある2万あまりの川は、それぞれ堤防を何メートルまで築くか、長期目標が定められていますが、異常気象によって想定外の目標アップも必要になり、結局、なかなか目標を達成できないのが実態のようです。
 結局、自分の身は自分で守るしかない、とよくいわれます。しかし、いくら自分の身を守り続けても、地震、台風、津波、何が起きるかわかりませんし、病気や事故に遭うかも知れません。結局、最後は守り切れず、この世を去らなければならないのです。
 必ず負ける戦いに、どんな意味があるのでしょう?やがて死ぬのに、なぜ生きる。災害対策や病気予防、事故防止の根本に、まず明らかにしなければならないのが、「なぜ生きる」の答えではないでしょうか。
「なぜ生きる」の答えを教えられた親鸞聖人の教えを、周知徹底すべきは今でしょう。


1万年の命があったら何をする?

 ロシアのネット業界の富豪ドミトリー・イツコフの目標は、1万年、生きることだそうです。イツコフは、人間の脳をロボットに移植して、永遠に生き続けることを目指す「2045イニシアチブ」というプロジェクトを立ち上げました。夢のような話ですが、あと30年で、2045年までに実現しようとしています。
 イツコフが、そこまで長寿にこだわるのは、「趣味」に打ち込む時間が足りないからです。イツコフは、柔道や重量挙げ、ダイビング、射撃など、いろいろな趣味を持っていますが、「究めようと思ったら人生を懸ける必要がある。本当にそうしたら、どれか一つのためにほかを諦めなくてはいけない」といいます。「1万年の命を手に入れたら、数え切れないほど多くの趣味に時間が使えるだろう」と語っています。
 しかし、長寿がそのまま幸福といえるでしょうか。クロマニヨン人の平均寿命は18歳程度だったと推測されています。それがルネサンス時代のヨーロッパでは30歳、1850年のアメリカでは43歳に伸びました。今日では、先進国の人々は80歳近くまで生きます。ところが、寿命が延びて現れたのは、「老人が粗末に扱われる社会」です。「若いことが良いこと」とされる一方で、年配の人は疎かにされがちです。
「命長ければ恥多し」と昔からいわれるように、ただ命を延ばせば、幸福になれるのではありません。延びた命で何をするのか、人生の目的が明らかになってこそ、医学や科学技術が真に生かされるでしょう。


「老い」を体験してみては?

 ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの元テクノロジー部門担当副社長だったブラン・フェレンが、老いを体感できる「老化スーツ」を開発しました。潜水服のような老化スーツに身を包むと、自分が老いたらどうなるかを、リアルに体験することができます。
 ヘルメットからは常に雑音が聞こえるため、自分の声や外の音が聞こえにくいと、どんな不都合が生じるか、わかります。ゴーグルを通して見える世界は視野がせまく、ぼやけていまう。体が重くなって、関節も思うように動かせなくなり、ちょっとした動作をするだけで、体が硬くなったり、動かなくなることも体感できるのです。
 フェレンが、こんなスーツを作った目的は、若者に「老い」について考えて欲しいからだそうです。25歳までに映画の特殊効果の会社を立ち上げ、アカデミー賞・視覚効果賞の候補にもなったフェレンですが、62歳になり、自分も「老い」のマイナス面を感じるようになったのでしょう。
 特に若い人には、「老いること」など考えたくないという人も、あるかもしれません。しかし、どんな人も「老い」を免れることはできません。
 仏教を説かれたお釈迦様は、浄飯王の太子として生まれ、何不自由のない生活をしていましたが、あるとき老人の姿を見て、「いくら今は若いといっても、やがて老いなければならないではないか。それなのに、老いのこと忘れていて、よいのだろうか」と、真剣に考えられました。
 そして、老いと病と死を超えた本当の幸せこそ、すべての人の求めるべきものだと知られて、29才の二月八日、夜中密かに城を抜け出し、山奥深く入られ、私たちの想像もできない厳しい修行を、6年間されました。そして35才の十2月8日、ついに仏の悟りをえられたのであります。
 35才で最高の仏の悟りを開かれたお釈迦様は、80才2月15日にお亡くなりになるまでの45年間、すべての人が本当の幸せになれる道一つを、説き続けてゆかれました。その釈尊の教えを、今日、仏教と言われます。
「老い」について考えることは、本当の幸福を知るきっかけにもなるでしょう。


1 2 3 4 5 6 7 45