社会 一覧

もしも「仕事がない世界」になったら

シンクタンクの予想では、日本では20年以内に、労働人口の半分の仕事が、機械に置き換えられるそうです。

人工知能やロボットに、仕事を奪われる心配は、世界的に高まっています。

かつて経済学者のジョン・メイナード・ケインズ(1883~1946)は、1930年に書いた「孫の世代の経済的可能性」というエッセイの中で、
「大きな戦争がなく、人口の極端な増加がなければ、百年以内に経済的な問題が解決するか、少なくとも近く解決するとみられるようになるといえる」
と述べ、
「経済的な問題、すなわちいかにして生存(日々の生活)を確保するかという問題は、これまでの人類にとっての最重要問題であった。だが、もし百年後にこの問題が解決されたとすれば、人類は誕生来の目的を奪われることになるだろう。」
と予想しています。

そして、どうやって生活するかという経済の問題が解決すれば、残るのは、自由になった時間を何に使うかという、人類永遠のテーマだと言います。

「したがって、天地創造以来はじめて、人類はまともな問題、永遠の問題に直面することになる。切迫した経済的な必要から自由になった状態をいかに使い、科学と複利の力で今後に獲得できるはずの余暇をいかに使って、賢明に、快適に、裕福に暮らしていくべきなのかという問題である。」

私たちは、「仕事」をするために生まれてきたのではありません。仕事をしなくても生活できるようになったら、自由な時間を、何に使えばよいのでしょうか。医学で延ばした命、科学技術で増えた自由時間で、すべきこと、それこそ人生の目的です。

人生の目的を考える時間が増えれば、ロボットや人工知能は、仕事を奪う「悪」ではなく、最高に素晴らしいものとなるでしょう。


古今東西、変わらない「法」とは

昨年11月、130人の死者を出した、パリ同時多発テロから3か月がたちました。事件直後から敷かれた非常事態宣言を、さらに延長する法案が、圧倒的多数で可決されています。テロを防止するために、政府の権限を拡大する憲法改正の議論が、進められています。

憲法や法律、交通法規など、世の中で「法」といわれるものは、人間関係をスムーズにするために、人間が決めたものです。法がコロコロ変わっては、混乱しますから、法は簡単には変わりませんが、それでも状況が変わって都合が悪くなれば、変えなければなりません。

いつの時代も変わらない、永遠に変わらない法は、人間社会にはありません。

ところが、お釈迦様が説かれた「仏法」という教えは、古今東西、変わらない真実です。
仏教で「法」とは、古今東西変わらないものをいいます。仏教の言葉では、そのことを「三世十方を貫く」といわれます。

三世とは、過去・現在・未来のことで、「いつでも」ということです。昔も今も、そしてこれからも、絶対に変わらないものが「法」です。昔は正しかったけれど、今は通用しない、そういうものは法ではありません。

また十方とは、「東西南北上下四惟」のことで「どこでも」ということです。日本でも中国でもインドでも、どこへいっても変わらないのが「法」です。日本では正しいといわれていることでも、アメリカへ行くと間違いとされる、そういうものは法ではありません。フランスでもドイツでも、この地球を離れ、宇宙のどこへいっても変わらないものを法といわれるのです。

三世十方を貫いて、古今東西の人を本当の幸せにする真実を、「法」といいます。お釈迦様の説かれた「法」によって、すべての人が真の幸福に生かされることを、念じずにおれません。


アインシュタインが100年前に予言した「重力場」

MITなどの研究チームが、人類初の「重力場」の観測に成功しました。二つのブラックホールが衝突して生じた波が、13億年かけて伝わってきた、その微細な波をキャッチしたのです。

ほとんど不可能とも思える実験の成功を信じて、精密な観測機器を造り、粘り強い努力を続けた科学者たちの偉業は、世界の物理学者から称賛されています。

しかし、もっと驚くべきなのは、「重力場」が観測される、ちょうど100年前に、アインシュタインがその存在を予言していたことでしょう。人間の「理性」の素晴らしさを証明する、一大ニュースでした。

そのアインシュタインは、科学を何に使うか、その目的を教えるのが宗教の役目だと言っています。『私の世界観』という本には、「人生の意義に答えるのが宗教だ」とも書いています。21世紀が「宗教の時代」といわれるのは、もっとも大事な人生の目的を、はっきり指し示す「真の宗教」が、希求されているからでしょう。
アインシュタインの100年前のメッセージに、耳を傾ける時ではないでしょうか。


不老不死の夢は叶うか

老化防止の薬としては、世界初の臨床試験に、アメリカ食品医薬品局がゴーサインを出しました。この薬で、120歳まで生きられるという専門家もいます。

その薬は、糖尿病を治す「メトホルミン」という、一般的な薬です。メトホルミンには、糖尿病の治療以外にも、細胞を活性化させ、老化を遅らせる作用があり、動物では効果が確認されています。これから3000人の被験者を募って、臨床試験が行われるそうです。

この研究の最終目的は、老化を遅らせる「アンチエイジング・ワクチン」を開発することだといいます。すべての癌を治しても、平均寿命は3年ほどしか延びませんが、老いを遅らせれば、寿命は飛躍的に延びます。

しかし120歳まで生きたとして、延びた命で何をすればよいのでしょうか。やがて必ず死ぬのに、なぜ生きる。これは、人類の大きな忘れ物ではないでしょうか。


人類が火星に住む日

リドリー・スコット監督、マッド・デイモン主演の『オデッセイ』が公開されました。火星に一人、取り残された宇宙飛行士が、救助が来るまで、資源も空気もない火星で生き抜く姿を描いた、サバイバル映画です。

これは、もはやSF映画だけの話ではありません。バラク・オバマ大統領は、「2030年半ばまでに、火星への有人着陸を目指す」と宣言しています。超富裕層が、住みにくい地球を脱して、火星で快適に暮らす時代が来るかも知れません。

すでに、その準備は始まっています。ロケットや宇宙船による「宇宙輸送」を手がける、「スペースX社」も「ブルーオリジン社」も、人類が生き延びられるよう、火星に移住する手段を提供すると言っています。

しかし、たとえ人類が宇宙に飛び出しても、地上では相変わらず、親が子を殺し、子が親を殺す家庭悲劇が繰り返され、苦しみの絶えることはないでしょう。

親鸞聖人は人生を海に例えられ、「難度海」と言われています。「難度」とは、「渡りにくい」という意味です。苦しみの波が次から次と押し寄せ、渡りにくい海のようなものが人生だから、「難度海」と言われたのです。

その難度海を、明るく楽しく渡す「大船」があると、親鸞聖人は教えていかれました。そして、この「大船」に乗って、絶対の幸福になることこそ、人生の目的だと教えられています。この大船は、老若男女、貧富の差別無く、全人類が乗ることが出来ます。一人でも多く乗船して、真の幸福に雄飛していただきたいと思います。


1 2 3 4 5 45